子供のマウスピース矯正はいくら?インビザライン・ファーストの費用の相場と特徴

クローバー歯科クリニック豊中駅前院 歯科医師 松本 康裕

子供のマウスピース矯正はいくら?

子供向けのマウスピース矯正であるインビザライン・ファーストの費用は、40万~60万円前後が一つの目安です。 ただし、矯正治療は自由診療であり、検査料や調整料、追加のマウスピース、保定装置などを別料金としている歯科医院もあります。

そのため、単純に「基本料金が安い医院」を選ぶのではなく、治療終了までに必要な費用がどこまで含まれているのかを確認することが重要です。

また、インビザライン・ファーストは透明に近いマウスピースを使用し、食事や歯磨きの際に取り外せるという特徴があります。一方で、子供自身が決められた装着時間を守る必要があるため、誰にでも向いている治療ではありません。

この記事では、小児矯正でインビザラインを検討している方に向けて、費用の相場、費用の内訳、特徴、メリット・デメリット、適応できる年齢、治療期間、追加費用について詳しく解説します。

この記事を読むとわかること

  1. インビザライン・ファーストの費用の相場
  2. 費用に含まれるもの・含まれないもの
  3. インビザライン・ファーストの対象年齢
  4. 一般的な小児矯正との違い
  5. メリットとデメリット
  6. 追加費用が発生するケース
  7. 治療期間や通院頻度
  8. 契約前に確認しておきたい料金項目

子供の矯正では、装置の価格だけでなく「その治療で何を改善するのか」を確認することも重要です。

 

インビザライン・ファーストの費用の相場はいくらですか?

インビザライン・ファーストの費用の相場はいくらですか?の図解

インビザライン・ファーストの費用は、おおむね40万~60万円前後を設定している歯科医院がみられます。

ただし、矯正治療は原則として自由診療となるため、全国一律の価格が決められているわけではありません。歯科医院によって治療費の設定や費用に含まれる内容が異なります。

インビザライン・ファーストの費用を見るときは、「基本料金」だけではなく、検査・通院・追加マウスピース・保定まで含めた総額で比較することが大切です。

たとえば同じ50万円前後の治療でも、

  • 精密検査代が含まれている
  • 毎回の調整料が含まれている
  • 追加のマウスピース作製費が含まれている
  • 保定装置の費用が別途必要

など、料金体系は異なります。

数万円安く見えたとしても、毎回の調整料や保定装置代を加えると、最終的な支払総額では差が小さくなることもあります。

インビザライン・ファーストにかかる費用は、基本料金以外にもいくつかあります。
以下は一般的に確認しておきたい項目です。

費用項目 内容 確認ポイント
カウンセリング 歯並びや治療方法について相談 無料・有料の両方がある
精密検査・診断料 レントゲン・写真・歯型など 基本料金に含まれるか
インビザライン・ファースト治療費 マウスピース作製・治療計画など 40万~60万円前後が一つの目安
調整・管理料 定期通院時の確認 毎回別料金の場合がある
追加マウスピース 治療計画を修正するときに作製 追加料金の有無を確認
保定装置 治療後の後戻りを防ぐ装置 別料金の場合がある

料金を比較するときに最も重要なのは、最初に表示されている数字ではありません。
「治療終了まで、通常どの程度の総額になるのか」を聞くことが、後悔を防ぐポイントです。

インビザライン・ファーストとはどのような小児矯正ですか?

インビザライン・ファーストは、乳歯と永久歯が混在している成長期の子供を対象としたマウスピース型矯正装置です。

透明に近いマウスピースを段階的に交換しながら歯を動かし、永久歯が生えるためのスペースを整えたり、歯並びを改善したりします。

インビザライン・ファーストは、大人用のマウスピースを小さくしただけの装置ではありません。生え変わり途中の歯や、これから生える永久歯を考慮して設計されています。

インビザライン・ファーストでは、

  1. 乳歯が残っている
  2. 永久歯が生え途中
  3. 顎が成長している
  4. 今後さらに永久歯が生えてくる

といった小児期特有の条件に対応しながら治療計画を立てます。

インビザラインの公式情報でも、インビザライン・ファーストは一般的に6~10歳頃の子供を対象とし、永久歯が生えるスペースを確保しながら歯並びを整える1期治療として使用されます。

ただし、適応は年齢だけで決まりません。永久歯の生え方や噛み合わせ、顎の成長状態を確認したうえで判断します。

インビザライン・ファースト以外にも、子供の矯正にはさまざまな方法があります。詳しくは子供の矯正治療についてをご覧ください。

インビザライン・ファーストは何歳からできますか?

一つの目安は6~10歳頃です。

ただし、「6歳になれば必ず始められる」「10歳を超えるとできない」という単純なものではありません。

インビザライン・ファーストでは、実年齢よりも「歯の年齢」が重要です。何本の永久歯が生えているか、これからどの歯が生えてくるかを確認して適応を判断します。

治療開始を検討する際には、

  1. 第一大臼歯が生えているか
  2. 前歯の永久歯がどの程度生えているか
  3. 乳歯がどの程度残っているか
  4. 永久歯が並ぶスペースがあるか
  5. 上下の顎の関係に問題がないか

などを確認します。

そのため、同じ8歳でも適応できる子供と、もう少し生え変わりを待ったほうがよい子供がいます。

「何歳からできるのか」を年齢だけで見ると判断を誤りやすくなります。
年齢と歯の状態をセットで考えると理解しやすくなります。

時期の目安 歯の状態 主な考え方
5~6歳頃 乳歯が多く残る 歯並びや噛み合わせを確認し、開始時期を判断
6~10歳頃 乳歯と永久歯が混在 インビザライン・ファーストを検討しやすい時期
10~12歳頃 永久歯への生え変わりが進む 歯の状態によって適応を判断
永久歯がほぼ生えそろった後 永久歯列 2期治療として別の矯正方法を検討する場合がある

治療開始が早いほどよいわけではありません。
その時期にインビザライン・ファーストを使うことでどのようなメリットがあるのかを診断してもらうことが重要です。

小児矯正を始める時期について詳しく知りたい方は、子供の歯列矯正は何歳から始めるべき?ベストなタイミングとはも参考にしてください。

従来の小児矯正とインビザライン・ファーストは何が違うの?

小児矯正には、インビザライン・ファースト以外にもさまざまな装置があります。

床矯正装置、拡大装置、機能的矯正装置、部分的なワイヤー装置などがあり、不正咬合の種類や目的によって使い分けます。

インビザライン・ファーストが優れているか、従来の小児矯正が優れているかという二択ではありません。「何を治す必要があるか」によって適した装置は変わります。

インビザライン・ファーストの大きな特徴は、透明に近く目立ちにくく、取り外しができることです。

一方、固定式の装置は子供自身が外せないため、「装着を忘れる」という問題が起こりにくい特徴があります。

マウスピース型と従来型の装置には、それぞれ長所があります。
代表的な違いを比較すると次のようになります。

比較項目 インビザライン・ファースト 従来の小児矯正装置
見た目 透明に近く目立ちにくい 装置によっては目立つ
取り外し 自分で取り外せる 固定式は取り外せない
食事 外して食事できる 装置によって注意が必要
歯磨き 外して普段どおり磨きやすい 固定式では装置周囲の清掃が必要
自己管理 装着時間の管理が重要 固定式では装着管理が不要
適応 歯並び・生え変わりなどによって判断 目的に応じてさまざまな装置を選べる

装置の見た目だけで選ばず、「今の子供の不正咬合に対して何を改善する治療なのか」を確認しましょう。

当院では、インビザライン・ファーストのほかにも、お子さんの歯並びや顎の成長に合わせた矯正方法をご提案しています。詳しくは豊中の矯正歯科・歯列矯正についてをご覧ください。

インビザライン・ファーストのメリットは何ですか?

インビザライン・ファーストには、子供の日常生活と両立しやすいメリットがあります。

子供の矯正では治療効果だけでなく、学校生活や食事、歯磨きを無理なく続けられるかも重要です。

代表的なメリットを見てみましょう。

  1. 目立ちにくい
    → マウスピースは透明に近いため、装着していても比較的目立ちません。矯正装置を友達に見られることを気にする子供にも選択肢になります。
  2. 食事のときに取り外せる
    → 食事中は装置を外せるため、基本的には普段どおりの食事をしやすいという特徴があります。
  3. 歯磨きがしやすい
    → 装置を外して歯を磨けるため、固定式の装置と比べて普段に近い方法で歯磨きできます。
  4. 口の中を傷つけにくい
    → 金属製のワイヤーや装置がないため、装置による粘膜への刺激を抑えやすい特徴があります。
  5. 治療計画をシミュレーションできる
    → デジタルデータをもとに治療計画を作成し、歯の移動を確認しながら治療を進めます。

これらは大きなメリットですが、「目立たないから楽な矯正」と考えるのは少し危険です。
取り外せるという長所は、裏を返せば外したままにできるということでもあります。

インビザライン・ファーストのデメリットや注意点は何ですか?

最大の注意点は、装着時間を守る必要があることです。
多くの場合、食事や歯磨き以外の時間は装着する必要があります。

インビザライン・ファーストでは、「装置が高性能か」だけでなく、「毎日装着できるか」が治療結果を大きく左右します。

次のような注意点があります。

  1. 装着時間の自己管理が必要
    → 学校や習い事、外食などで外したあと、つけ忘れることがあります。保護者の方の声かけが必要になる場合もあります。
  2. 紛失する可能性がある
    → 食事中に外したマウスピースをティッシュに包み、そのまま捨ててしまうことは珍しくありません。
  3. すべての歯並びに適応できるわけではない
    → 顎の骨格的な問題や不正咬合の種類によっては、別の装置を使用したほうが適切な場合があります。
  4. 交換管理が必要
    → 指示されたタイミングで新しいマウスピースへ交換しなければなりません。
  5. 追加のマウスピースが必要になることがある
    → 歯が計画どおり動かない場合には、歯型を取り直して追加のマウスピースを作製する場合があります。

インビザライン・ファーストを選ぶ際は、子供自身が「矯正をする」という気持ちを持てるかも重要です。

保護者の方だけが希望し、子供が装着を嫌がっている場合は、どれほど精密な治療計画を作っても計画どおり進まない可能性があります。

インビザライン・ファーストで追加費用がかかるのはどんなときですか?

基本料金以外に追加費用が発生するかどうかは、歯科医院の料金システムによって異なります。

契約前には「追加マウスピースはいくらか」だけでなく、紛失・再作製・治療延長・保定まで確認しておくと安心です。

追加料金が発生する可能性があるのは、

  1. マウスピースを紛失した
  2. マウスピースを破損した
  3. 追加のマウスピースが必要になった
  4. 治療期間が予定より長くなった
  5. 再スキャンが必要になった
  6. 保定装置を作製した
  7. 2期治療へ移行した

といったケースです。

特に見落としやすいのが、1期治療が終わったあとの費用です。

インビザライン・ファーストで1期治療を行ったとしても、永久歯が生えそろった後に2期治療が必要になることがあります。

治療費を比較するときは、現在の治療費だけではなく、次の治療段階まで確認しておきましょう。
契約前に以下の項目を質問しておくと安心です。

確認したい項目 質問例
総額 通常どのくらいの総額になりますか?
調整料 通院ごとに費用がかかりますか?
追加マウスピース 追加作製は何回まで料金に含まれますか?
紛失・破損 再作製にはいくらかかりますか?
保定 リテーナー代は含まれていますか?
2期治療 永久歯が生えそろった後の費用はいくらですか?

「ファーストの料金」だけでなく「その先まで含めるといくらになるか」を見ることが、費用比較では重要です。

インビザライン・ファーストの治療期間と通院頻度はどのくらいですか?

治療期間は歯並びや治療計画によって異なります。

インビザライン・ファーストでは一定期間マウスピースを使用し、必要に応じて追加のマウスピースを作製しながら治療します。

小児矯正は「マウスピースを使っている期間」だけで考えず、その後の生え変わりの観察や2期治療まで含めて治療期間を考える必要があります。

現在公開されている歯科医院の例では、インビザライン・ファーストの治療期間を9か月程度~18か月程度としているところもありますが、治療内容によって差があります。

また、公式情報ではインビザライン矯正の通院について1~2か月に1回程度を一例として案内しています。

ただし、子供の場合は永久歯の生え変わりや顎の成長もあります。

そのため、

  1. マウスピースによる治療
  2. 永久歯の生え変わりの観察
  3. 必要に応じた追加治療
  4. 2期治療
  5. 保定

という長い視点で考えることが大切です。

インビザライン・ファーストはどんな子供に向いていますか?

マウスピース矯正を希望しているからといって、必ずインビザライン・ファーストが最適とは限りません。

インビザライン・ファーストとの相性を見るときは、歯並びだけでなく「毎日装置を管理できるか」という生活面まで含めて考えます。

比較的向いていると考えられるのは、

  1. 装置が目立つことを気にする
  2. 食事の制限をなるべく減らしたい
  3. 普段どおり歯磨きしたい
  4. マウスピースを決められた時間装着できる
  5. 保護者の方が装着管理をサポートできる

といった子供です。

一方、

  • 頻繁に物をなくす
  • マウスピースを外したままにしてしまう
  • 装着を強く嫌がる
  • 自己管理が難しい

といった場合には、固定式の装置など別の治療方法が適していることもあります。

ここは費用以上に重要なポイントです。
高価な装置を選べば治療がうまくいくわけではありません。
子供の性格や生活スタイルまで含めて「続けられる装置」を選ぶことが、結果として治療を無駄にしないことにつながります。

日本歯科医師会では、不正咬合には遺伝だけでなく、口呼吸や指しゃぶりなどの口腔習癖、口周りの筋肉なども関係することがあると説明しています。

インビザライン・ファーストは保険適用になりますか?

一般的な歯並びを改善するための矯正治療は、基本的に自由診療です。そのため、インビザライン・ファーストも通常は保険適用外となります。

ただし、厚生労働大臣が定める疾患に起因する咬合異常など、一定の条件に該当する矯正治療では保険診療の対象になる場合があります。

保険が使えるかどうかは、装置の名前ではなく、病気や顎の状態など保険診療の条件を満たしているかで判断されます。

また、矯正治療が噛み合わせの改善などを目的とした医療上必要な治療と認められる場合には、医療費控除の対象となる可能性があります。

対象になるかどうか不明な場合は、歯科医院や税務署などに確認してください。

一般的な歯並びを改善するための矯正治療は基本的に自由診療ですが、厚生労働省が定める疾患に起因する咬合異常や、一定の永久歯萌出不全、外科手術を必要とする顎変形症などでは、条件を満たす場合に保険診療の対象となることがあります。

まとめ|小児矯正のインビザライン費用は「総額」と「続けられるか」で考えましょう

インビザライン・ファーストの費用は、40万~60万円前後が一つの目安です。

ただし、実際に必要な費用は歯科医院や治療内容によって異なります。

確認したいのは、

  1. 精密検査・診断料
  2. マウスピース作製費
  3. 毎回の調整料
  4. 追加マウスピースの費用
  5. 紛失・破損時の再作製費
  6. 保定装置の費用
  7. 2期治療へ移行するときの費用

などです。

基本料金だけを見て歯科医院を比較すると、「あとから思ったより費用が増えた」と感じる可能性があります。

また、インビザライン・ファーストは透明に近く、食事や歯磨きの際に取り外せるなど、子供の日常生活に取り入れやすい特徴があります。

一方で、取り外せる装置だからこそ、決められた装着時間を守る必要があります。

インビザライン・ファーストの治療で大切なのは、「払える金額か」だけではなく、「子供が毎日使い続けられる装置か」まで考えることです。

費用、歯並び、永久歯の生え変わり、顎の成長、本人の協力度を総合的に確認し、子供に合った小児矯正を選びましょう。

関連ページ:クローバー歯科クリニック豊中駅前院の小児矯正