入れ歯

入れ歯で滑舌悪いのはどうにもならないの?

入れ歯で滑舌悪いのはどうにもならないの?

入れ歯で滑舌悪いという状態になれば、食事や会話に影響を及ぼし、患者さん自身の精神的な健康にもよくありません。原因は何なのか、対策はできるのかについて詳しくご紹介いたします。

入れ歯と滑舌の問題

入れ歯は多くの人にとって、見た目や、咀嚼のために重要な役割を果たしています。ただし、場合によっては入れ歯を装着したため、滑舌に悪影響を及ぼすことがあります。特に新しく入れ歯を使用し始めた方は、装着時の違和感に慣れるまで時間が必要です。入れ歯が適切にフィットしていない場合、発音時に空気が漏れたり、音がうまく発せられないことがあります。

入れ歯が滑舌に影響を及ぼす原因

  • 入れ歯のサイズが合っていない
  • 入れ歯が分厚い
  • 入れ歯と残存歯の間に隙間がある
  • 入れ歯の適切な調整がされていない

1.入れ歯のサイズが合っていない

入れ歯がお口の中で合っていないと、滑舌への影響以外に入れ歯装着の快適さや発音の明瞭さに影響があります。正しくフィットする入れ歯は、舌の動きを妨げないため、自然な発音になりますが、サイズが合っていない入れ歯は、発音時の不快感や入れ歯の不安定さから喋るのがイヤという状態になります。サ行やハ行などは下顎を前方に出して隙間を使って漏れた息により出せる音で子音に該当します。入れ歯に上記のような原因があると、どうしても発音しにくくなったり聞き返されることになっては会話も楽しくありません。

2.入れ歯が分厚い

歯の内側は舌が動くスペースになり、発音の際に動いています。分厚い入れ歯を装着すると入れ歯の占めるスペースが大きい為、唇へ入れ歯が当たる感覚以外に舌を動かすスペースが減少し話しにくさを感じます。逆に薄すぎる入れ歯を装着すると、入れ歯が噛む力に耐えられず割れてしまったり、入れ歯の安定感が失われます。

3.入れ歯と残存歯の間に隙間がある

入れ歯が患者さんのお口に合っていないと、入れ歯と残存歯の間から息が漏れて発音がしにくくなります。

4.入れ歯の適切な調整がされていない

入れ歯が安定しなくなると滑舌に影響が出るため、歯科医院で入れ歯の調整を行う必要があります。歯科医による定期的な調整で、入れ歯のフィット感を最適な状態に保つことが重要です。

入れ歯で滑舌悪いのを解消する対策は?

入れ歯で滑舌の悪さを解消する対策として挙げられるのは、下記の通りです。

  • 発音の練習をする
  • 入れ歯の形を薄く削る
  • 歯との隙間をなくすため入れ歯の形を整える

発音の練習をする

入れ歯を入れた当初は特に喋りにくく慣れるまで時間がかかります。ご自身の発音について客観的に捉えるため、スマホで録音してみて、苦手な発音を練習しましょう。入れ歯がある口腔内でどのように舌を動かしたら良いのかが、練習をすると日にちを追うごとに慣れてきます。

入れ歯の形を薄く削る

入れ歯が分厚くて話がしづらいと感じたら、それを担当医に必ず伝えてください。勝手にご自身で削ったりすると、入れ歯の強度に問題が起き、壊れる原因となってしまいます。

歯との隙間をなくすために入れ歯の形を整える

歯と入れ歯の間で息が漏れると気づいた場合も、早めに担当医へ伝えてください。入れ歯を装着した状態を確認し、調整を行います。

滑舌悪いとならない入れ歯はある?

部分入れ歯か総入れ歯かによっても床の覆う面積が変わってきますが、滑舌にあまり影響がでない入れ歯もあります。上のあごの口蓋(こうがい)に入れ歯を支える床があることが多く、保険適用の入れ歯は材料の特性上薄くは作製できず、しゃべりにくいと感じます。保険適用外の入れ歯にも様々な種類があります。

金属床義歯の特徴

金属床義歯は、人工歯を支える床を金属で作製します。金属の床は保険の入れ歯の床と比べて、薄く作製でき頑丈であるため、舌の動きを邪魔せず、食事の温度を伝えられるというメリットがあります。自由診療に該当するため、費用が高いというデメリットはありますが、滑舌を良くしたい方にはおすすめです。

まとめ


入れ歯は多くの人にとって不可欠ですが、滑舌に影響を与えることがあります。適切な入れ歯の選択、調整、そして日々のケアが重要です。入れ歯の正しいケアと練習を行っておくと、滑舌も良くなり、日常生活に悪い影響を及ぼしにくくなります。